-縦、横、斜め-
サークル、部活、バイト先…。何かしらの組織に属したことのある方は、「縦の関係を意識するように」や、「横の関係を大切にするように」といった言葉を一度は聞いたことがあると思います。
では、斜めの関係はご存知でしょうか。
斜めの関係とは、直接利害関係のない関係にある人のことを指しています。例えば、自分の勤め先の会社とは異なる会社に勤めている社外の先輩、社外の上司のような存在は斜めの関係に該当しますね。冒頭で挙げたようなサークルや部活ではあまり使わないので聞きなれない言葉である人の方が多いと思うのですが、もうすぐ社会人になるという方にはぜひこの斜めの関係を築いていってほしいと思っています。
今回は、その斜めの関係がどのような役割を今後果たしていくのか、そして、斜めの関係とキャリアについてお話したいと思います。
-斜めの関係-
そもそも、今回この記事を書こうと思ったのは、私自信斜めの関係の先輩に斜めの関係を持つことの良さを教わり、その方に「後輩にこの斜めの関係を伝えていきたいと思った」といわれ、共感したからでした。
さて、本題に戻りましょう。まずは、斜めの関係が今後どのような役割を果たしていくのかについてです。私が感じる斜めの関係の良さは以下の3つだと思いました。
- 斜めの関係だからこそ相談できる
- 斜めの関係だからこその異なる視点が得られる
- つながりが増える
1.斜めの関係だからこそ相談できる
会社で働き始めると、悩み事が出てくると思いますが、社内の先輩に相談するとなると、一つの相談をするだけでも、いろいろなことまで気を遣いすぎて結局相談できなかったり、正直な話がしづらかったりと、もやもやが残ってしまうことがあります。
これが社会人になってすぐの場合、覚えなくてはならない新しいことで頭がいっぱいなところに、悩みが追加されてしまいますから、非常に苦しんでしまうと思うのです。
そうならないためにも、斜めの関係をもって、自分の悩みを解決してくれる、あるいは相談に乗ってくれるような存在をみつけておくと良いと思います。
2.斜めの関係だからこその異なる視点が得られる
会社に属してしまうと、その会社や社長のカラーに考え方が傾いてしまうことがあります。
そこでずっと同じ人に相談していたり、自分だけでずっと考えていたりすると、思考が凝り固まってしまいますが、自分の考えをオープンに出せそうな斜めの関係の先輩に相談することで、新たな視点が加えられ、一つの物事を多角的に見ることができるようになるのです。
また、これは補足になりますが、斜めの関係の先輩には同業種だけでなく、異業種の関係も築いておくとよいでしょう。異業種だからこその、本当に異なる目線を知ることができて、良い刺激になると思います。これは相談に限らず、その斜めの関係にある人たち同士の会話でも同じことが言えます。
3.つながりが増える
これは実際に私にもあったことですが、一人の斜めの関係にある先輩をとおして、斜めの関係にあたる異なる先輩を知るといったことがあります。
これを続けていくと、本来であれば関わるはずのなかった人たちと知り合うことができ、自分にとっての斜めの関係が広がっていきます。
斜めの関係が広がれば広がるほど、上記2つであげられたように相談できる相手が増え、様々な視点が取り入れられます。
以上3つが私の感じた斜めの関係の役割だと思っています。
-キャリアを描く参考に-
実は、今回この記事を書いたもう一つの理由として、この斜めの関係がキャリアに関わってくるということもあります。
それは、自分のキャリアを描くときに、その斜めの関係の先輩を参考にすることができるという関わり方です。
自分よりも多くを経験してきている先輩たちのキャリアを知ることは、自分のキャリアを描いていくうえで非常に参考になると思います。もちろん、現在その人が置かれている環境と、自分自身の置かれている環境は異なりますが、「そういうキャリアの描き方もあるのか」とキャリアにおける視野が広がると思うのです。
また、これは補足の説明になりますが、斜めの関係を通して、転職活動をすることができたという方も少なくありません。リファラル採用に繋がったというパターンです。斜めの関係によるつながりが、人と人だけでなく、人と職をつなげる可能性があるというのも、斜めの関係とキャリアのもう一つの関わり方です。
いずれにしろ、斜めの関係をもつと、単に問題解決や何かを考える際において視野が広がるだけでなく、キャリアという切り口で見ても、幅広い視野で考えることができるようになるので、今から斜めの関係をもてるような相手を探してみるとよいかもしれません。

2018年11月管理部アシスタントとして入社。
管理部では採用広報を務める。