変化に対してどう挑むか

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-変化に対するスタンス-

 

企業というのは周りの変化によって、それ自身も変化する生き物のような存在です。

そしてその企業に属する私達社員はひとりひとり、その変化に対して異なる感情を抱きます。

わかりやすく1つ例を挙げましょう。

例えば、あの世界的に有名なソニー株式会社です。

ソニー株式会社は一時業績においてひどく落ち込んだ時期がありましたが、今では過去最高益といわれるほど持ち直しているといわれています。その激しい業績の動きに社員はどう感じているのかと一度社員に尋ねたことがあるのですが、それに対する答えは以下のようなものでした。

「今までも落ち込んだところから這い上がってみたいな動きはありました。そういう経験ができるという点に私は面白みを感じています。どうやったら這い上がれるのかを考えることが楽しいのです」

彼の変化に対して抱く感情はマイナスどころか、プラスでした。

私は業績のような大きな変化に対して、リスクやコストの増加がつきものであると良い印象をもっていませんでしたが、この答えを聞いて、そういう考え方もあるのかと共感し、同時に、「変化を許容する」と「変化を楽しむ」の2段階のスタンスについてふと思いだしました。

今回はその変化に対するスタンスについてお話していくのですが、私はその2段階からさらにもう1段階あるのではないかと思ったので、今回はそれら3段階についてお話したいと思います。

-許容し、楽しみ、創りだす-

これからご紹介する変化に対する3段階のスタンスは、「許容する」「楽しむ」「創りだす」です。

3段階

変化を許容する

このスタンスはあくまで許容です。

変化によって生み出されるコスト増加への不安や恐怖はあるものの、変化に対応していくスタンスとなっています。

対応はするものの、楽しむことができないため、「変化=大変なもの」という印象がぬぐいきれず、精神的には落ち込むことがあるかもしれません。

変化を楽しむ

続いて、変化を許容することができたら、「変化を楽しむ」スタンスです。

冒頭のソニー株式会社の社員のスタンスですね。

その例でいうと、経営が安定していないことに面白さ、そこからどう這い上がろうかを考えることに楽しさを感じている点が当てはまっているといえます。

このスタンスに立つことのできる人は、大きな変化が起こった際に、それを楽しむことができるので、その変化が苦難をもたらすものだとしても乗り越えられる可能性が高いといえるでしょう。

凄く端的にまとめてしまうと前向きなのです。

変化を創りだす

最後のスタンスは「変化を創りだす」スタンスです。

このスタンスに立つことのできる人は変化を楽しむことができるため、自らその変化による楽しさを生み出そうとします。

例えば、今までにやったことのないことに挑戦してみたり、異国の地に飛んでみたり、社内で何かしらのアクションをとって雰囲気を変えてみたり…。

そんな大きなことでなくても構いません。自分から身の回りの環境を”ちょっと”変えてみる。そういう変わり映えのない毎日に少し彩りを与える程度でも良いのです。

「変化を創りだす」スタンスに立つことのできる人は、自ら変化を求め、人より多くの変化を経験することができます。そして、そのたくさんの変化により、多くの気づきを得ることができます。

新たな気付きを得られると、視野が広がり、視野の広がりは以前からこのブログでも述べているように、柔軟な思考や豊富な知識に繋がってきます。

つまり、ここまでで3段階説明しましたが、3段階目になると、気づきが多くなるだけでなく、思考が柔軟になったり、知識が豊富になったりするのです。

-安定し続けるとは限らない-

さて、今回のこの変化に対するスタンス3段階を説明したのは、キャリアを選択していく中で、2~3段階目までのスタンスを持っていてほしいと思ったからです。

少し前までは大手の企業=安定しているという固定観念がありましたが、ここ数年でその考え方も大きく変わってきました。

そもそも安定している、安定し続けている会社など存在するのでしょうか。

私は企業の安定は人間の健康と同じだと思っていて、確実に安定し続ける会社があるというのは、絶対に病気にならず健康であり続ける人がいるというのと同じことだと思うのです。

そのような人は周りにいるでしょうか、そして、たとえいたとしても、その人が今後絶対に病気にならないと言い切ることはできるでしょうか。

私は言い切れないと思っています。少なくとも病気になる可能性がある、つまり、安定が崩れるときがくると思っていた方が良いのではないかと思っています。そして、それに対して柔軟に動けるようにしておく必要があると思います。

そのためにも、変化を楽しみ、自ら変化を求めていけるようなスタンスでいられると良いのかなと思います。

 

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